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2019年7月8日

エコ電線、品不足懸念も


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4月出荷73%増と動く 石化メーカーは20%増

エコ電線の出荷が上向いてきた。電線工業会がまとめたEM電線ケーブルの月別出荷を見ても2月以降、好調に推移し、前年同月比は2月6.1%増、3月18.4%増、4月は72.7%増と尻上がりに伸びてきた。大手電線問屋の中には「品薄の品種も見受けられる」とした声もある。東京五輪向け各施設や首都圏再開発の案件などの建設工事が、本格的に動き出したことが、背後にあるようだ。


トップインタビュー OCC 伊藤友一社長

10億円超を投資光海底ケーブル 12月まで40%生産能力UP
19FY目標売上高235億円(48.7%増)

OCCの伊藤友一社長は本紙・取材の中で、19FY通期業績見通しについて「売上高235億円(前年度比48.7%増)、売上高営業利益率5%を目指す。増収は光海底ケーブルの大幅な需要増で同生産ラインが4月からフルキャパで操業し、それが年度を通じ見込める」としたうえで、「10億円超投資し、海底システム事業所で同ケーブル生産設備を1ライン増設する。生産能力は19年12月までに19年4月比40%増を図りたい」と述べた。また、伊藤社長は、従来と同サイズの光海底ケーブルで多心化(12~16本→18本~24本)製品の開発へ傾注することも明らかにした。


電線工業会アンケート

ガイドライン 周知九割
取引先 理解を示さない一割

電線工業会は、「電線業界の取引適正化のために」と題し、第5回フォローアップアンケート(回答数25社、前回比11社減)の結果をまとめた。これによると、取引適正化ガイドラインを九割弱が周知理解する一方、取引先が理解を示さないケースは一割あることが明らかとなった。また、「取引基本契約書事例案を活用し、契約の見直しを要請した」という回答は二割に留まり、四割強が準備段階にある。


LS電線18暦年通期

連結(20%増)、単体(9.7%増)とも続いて増収
光ファイバ牽引、海外展開活発
単体は増益も伸び鈍化

韓国・LS電線の18暦年(1~12月)通期単体業績は、売上高3千128億円(前年比9.7%増)、常業利益92億円(同3.2%増)と17年に引き続き増収増益で順調に推移した。常業利益の伸びが低いのは17年に大幅に伸長した反動が出た。売上高では海外向け光ファイバ・ケーブルの受注が寄与したものの、ほかの部門は、あまり大きな変化が無かった。連結ベースでは増収も営業利益は前年並みにとどまった。


三菱電線(メクセル製品)

平角マグネットワイヤ事業を親会社の三菱マテリアルへ譲渡

三菱電線工業(髙柳喜弘:社長、本社・東京都千代田区)は7月1日、平角マグネットワイヤ(平角巻線)事業(製品名はMEXCEL=メクセル)を、10月1日付で親会社の三菱マテリアルに譲渡する予定だと発表した。譲渡額は非公表。
6月26日に譲渡契約を結んだ。メクセル事業は三菱マテリアルの高機能製品カンパニーの傘下に入る。リストラは行わない。
メクセル事業の営業は、10月1日から三菱マテリアルヘ移管。製造面では20年度まで三菱電線の簑島製作所(和歌山県有田市)が委託を受け生産を行う。それ以降は順次、三菱マテリアルグループの他の製造拠点に移管する計画。




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