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2017年3月20日・27日

古河電工 住友電工 フジクラ
新型光ケーブル、グローバルスタンダードへ


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活況続き、業績を下支え
海外生産・増産が課題

古河電工、住友電工、フジクラが手掛ける『新型光ケーブル』が、北米データセンター向けなど海外で好調を持続。3社の情通・光事業の好業績を下支えしている。この活況な要因は、グローバルの光ケーブル市場で主役を成すルーズチューブよりも、光ネットワークを数段低コストで整備できるため。従って光網工事が迅速/短期に簡単・確実に実施できることから海外から受注が大幅に増え、3社とも連日連夜でフル生産が続く。


トップインタビュー 冨士電線 滝澤明久社長

17FY通期見通し
出荷銅量、売上高ともに数%増 ピークに備え余力を持つ

冨士電線の滝澤明久社長は、本紙取材で「17FY事業は策定中だが、17FY通期見通しは大筋では、下期からの需要立ち上がりに期待し出荷銅量、売上高ともに前年度対比で数%増とする。ただ、昨年11月の急激な銅価高騰の影響は否めず減益は避けられないとみている」とした上で、「17FYには生産ラインバランス上でネックの工程に対して能力を増強する投資を実施する。東京五輪関連などの建設電販需要が遅れている情勢下、工期が短縮されリードタイムが短くなり、需要ピークの山が想定以上に急激に高くなった際にも対応できるような生産・出荷態勢を構築するため余力を持たせることが大切だと考えている」と語った。


17FY電線需要見通し 日本電線工業会

電線など下期に期待し、建設電売5.3%増
通信除き増加、計69.5万t(2.8%増)
16FY総量67.6万t3.3%減、建販5.6%減

電線工業会がまとめた17年度需要見通しは、下期から建販重要が東京五輪、都心再開発の案件、中央新幹線工事の本格化で33.6万トンで16年度見込み比5.3%増とするなど7部門のうち通信を除き4部門が増加し、2部門が前年度並みとし総計は69.5万トンで同2.8%増とした。また、16年度需要見込みは、建販が31.9万トンで前年度比5.6%減になるほか全体的に振るわず、7部門中で増加は電気機械等の3部門に留まり、4部門が減少し、総計は67.6万トンで同3.3%減に設定。17年度はやや盛り返すも、3年連続で70万トン割り込む模様。


日本電線工業会調べ 主要7部門別の出荷

1月の総量5.4t(0.2%減)、2カ月連続減

日本電線工業会がまとめた銅電線主要7部門別出荷数量の1月分実績及び2月分推定によれば、1月分実績は、その他内需、輸出の部門が伸びたものの、自動車部門の伸びが鈍化し、建設・電販部門のマイナスが続いて、総量は5万4千72トンで前年同月比0.2%の微減になり2カ月連続で前年同月を割り込んだ。


古河電工 エセックスと欧州に巻線製造の合弁設立

古河電工は14日、米国SuperiorEssex(スーペリア・エセックス)社の巻線事業部門EssexMagnetWire(エセックス・マグネットワイヤー)と合弁で、耐高電圧巻線(HVW)の欧州市場供給に向け巻線メーカー「EssexFurukawaMagnetWireEuropeGmbH」(エセックス・古河マグネットワイヤー欧州)を13日付けで設立したと表明した。
新会社は独・バードアロルゼンにあるエセックス・マグネットワイヤーの敷地内に設けた。資本金は500万ユーロで、古河電工が49%、エ社が51%。CEOは2人体制で古河電工からは伊勢聡氏、エ社からはフレデリック・ヴァイシャー(FredreicWeishaar)氏がそれぞれ就任。社員数は若干名。生産量が増えれば、増員する。原材料は現地調達し、特殊製品は日本製を採用。耐高電圧巻線は自動車メーカーの軽量、薄型、耐高電圧の要求特性を満たす最新技術の巻線。エ社の欧州での製造・販売力に古河電工の技術を加味し、欧州自動車市場への耐高電圧巻線の供給を目的とした。古河電工は欧州自動車会社にHVWを地産地消で供給できるようになる。なお、スペーリア・エセックスは08年に韓・LS電線に買収され、同社グループ傘下に入った。スーペリア・エ社はエナメル線では世界No.1、他に情通/光ケーブル、電力ケーブル、工事用汎用電線等を手掛けている。




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